イタリア・トスカーナ専門コーディネイターのトスカーナ田舎暮らし

日常生活から仕事、イタリアの笑えない話など、人口1800人のド田舎から日々の生活を綴ります。

ストロッツィ宮殿

特別展を見るなら、やっぱり「ストロッティ宮殿」

Le volpi e l'uvaの後は、1人やってきました、ストロッツィ宮殿!
お目当ては特別展の「IL CINQUECENTO A FIRENZE(=フィレンツェの1500年代)
告知を見てから、これは絶対に行かねば~と楽しみにしていました。

※ちなみにCINQUECENTOはそのまま訳すと500、ですが
 イタリアでは1000年代は1000を省略して百の位から言います。
 ローマ帝国崩壊後、1000年以前のイタリアって結構空白の歴史だからかしらん・・・?

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ストロッツィ宮殿は常設展はなく、通常4か月に1つのスパンで優良な特別展を開催しています。
特に開催直後と、土日はフィレンツェ人で混んでいるので、やっぱり平日がおススメ。
過去記事を遡ると、私はちょうど3年前のピカソ展に行ってました

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入るとこんな中庭があり、バールとチケット売り場がありますので
チケットを購入したら売り場脇の階段を上り、2階の展示室に入ります。

最初の展示室は、フィレンツェ1500年代の芸術で、
他の芸術家の手本となった2人の作品が展示されています。

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ミケランジェロの「川の神」と、アンドレア・デル・サルトの「ルコのピエタ」

ミケランジェロ好きな私としては、この作品と解説が面白かったです。

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ミケーレ・ディ・リドルフォ・デル・ギルランダイオの「夜」
メディチ家礼拝堂の新聖具室に、同じ名前のミケランジェロの彫刻があります

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この彫刻を絵画バージョンに置き換えたものなのですが、いくつかの違いが・・・
私はこの彫刻を思い出しながら解説を読みましたが、並べて写真で見ると分かりやすい(笑)

近代的手法と反改革、そしてメディチ家と教会からの委託、という
相反する2つのファクターの間で揺れ動く1500年代の動きにフォーカスした特別展。
当時は宗教(教会)と美術も切っては切れない中で、宗教会議の結果に影響されたり
宗教的人物の描き方で論争が巻き起こることもあった時代・・・
そんな中でも自分の目指すスタイルを貫こうとした芸術家たちの力強さを感じたり、
当時の流行りの様子が感じ取れたり・・・すごく興味深い展覧会でした。

そしてもう1つ面白かったのは、展示室の出口と入口の間の部屋にあったコレ!

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この中に顔を入れて写真を撮る、タグ付けてSNSに投稿してね!
ってやつですが、コレ、何だと思います?
なんとあの有名なヴァザーリの「芸術家列伝」で芸術家の紹介で出てくるフレーム
左から画家、建築家、彫刻家で、それぞれのカテゴリーのフレームに
それぞれの芸術家の肖像画が描かれているものだそう。
私もやってみたかったのですが、1人だったのでできず、残念(涙)

私は展示室ごとの解説パネルは全て、70ほどある作品の解説は半分くらい
読みながら周って1時間くらいでした。
あまり長く芸術鑑賞するのが疲れる方には、ちょうどよいボリュームかと。


この特別展は、2018年の1月21日まで開催されています。
チケットは大人12ユーロと高めですが、COOPやリナシェンテの会員カード、
ユーロスターやフィレンツェ市バスのチケット提示で9.5ユーロになります。

フィレツェに何回も来ていて、定番の博物館にはすべて足を運んだ、
という方には特に、ストロッツィ宮殿の特別展、おススメですよ。


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仕事のあとのお楽しみ ~ ピカソ展

今日は朝早くから家を出て、昼過ぎまでウェディングのお仕事でした。昨日まではどんより、雨が降ったり止んだり、かなり怪しい天気で心配していたのですが・・・
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フィレンツェに着いたら、雲1つない清んだ空!急に気温は下がったものの、最高の天気で順調にお仕事終了し、ほっとしました。こっちでは“雨の花嫁”は縁起がいいとされていますが、やっぱり晴れの方がいいに決まってます!

今日はマンマに来てもらっているので、時間あり♡ 1人ランチした後は、前々から行きたかったある展覧会へ・・・場所は ストロッツィ宮殿

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常設展はなく3カ月程度のスパンで企画展を行っています。メディチ家のリッカルディ宮殿とそっくりですが、こちらは当時勢力のあったストロッツィ家の宮殿で、16世紀に完成したもの。1階のチケット売り場でチケットを購入し COOP会員やフィレンツェに来た電車・バス・駐車場のチケット・定期券を持ってる人は割引になりますよ~ 、企画展は2階へ。鞄は入口のななめ後にあるクロークに預けてからの入場になります。

最初にどどん、と正面に出てくるのは、ピカソが同じテーマで何度も書き続けた“画家とモデル”の1枚。展示ではあと2枚同じテーマで違う年代に描かれたものがあり、、3枚目のはピカソ82歳のもの。何よりも興味深かったのが、あの ゲルニカ 構想中に書かれたスケッチ。特にウマの顔や泣いている女性の顔は何度も何度も繰り返し描かれていて、構想中にピカソを想像してしまった。完成品もいいけれど、こういう構想中のスケッチや、未完成のものってなんか制作中の作家をイメージできて、結構、好きです。
ピカソを中心に同時代に活躍したダリやミロの作品約90点は、マドリッドのソフィア王妃芸術センターから借り受けたもの。規模はそれほど大きくなく、丁寧に見ても1時間ちょっとで終わりましたが、内容は本当に見ごたえがあり、時代別・スペイン近代アートの変遷を説明しながらの展示方法も見やすかったです。この企画展は来年の1月25日までですが、なんかここの次の企画展が楽しみになりました!

PICASSO e LA MODERNITA` SPAGNOLA
詳しくはリンクを(英語版は左上のEnglishをクリック)

企画展を出て、今度は先週土曜日にちらっと見た中庭のアートを再度じっくりと・・・

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タイトルは、A chi non piace guardare il cielo ?=空を見上げるの嫌いな人っている?、嫌いよ!と言う間もなく、このアートを見ると必然的に空を見上げてしまう構図が面白い。この作品の展示も、ピカソ展と同じ1月25日までですが、こちらは無料です。
1階の中庭には私もよく使うバール、そして今回初めて入ってみたミュージアムショップがあるのですが、企画展のグッズ以外にもオシャレな家庭雑貨や文房具、アクセサリーなどを扱っていて、どちらもおススメ。

一度フィレンツェまで来たら、いつも仕事とやらないと行けないことできゅうきゅうですが、時間ができたらこうやって1人美術鑑賞もいいもんです♪ またやろっ!家に帰ったら、アイロンのかかった洗濯ものがずらり・・・山積みで置いておいたのを見かねたマンマがやっていてくれた・・・お世話になりまくりでスミマセン・・・
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くみこ

フィレンツェ郊外の田舎にダンナ&息子2人で暮らす。通訳・翻訳、トスカーナ専門のコーディネイター・ライターの仕事をしつつ、愛着を持つトスカーナの田舎や小さな村、イベント、郷土料理レシピなどを発信・個人旅行の提案を行うサイト・トスカーナ自由自在を運営。
デカい・黒い・よくしゃべるので、日本人には見られないコテコテ関西人。

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