イタリア・トスカーナ専門コーディネイターのトスカーナ田舎暮らし

日常生活から仕事、イタリアの笑えない話など、人口1800人のド田舎から日々の生活を綴ります。

マレンマ

マレンマ地方の凝灰石の町・ソラーノ

南トスカーナ・マレンマ地方の山側には、凝灰石の町がいくつかあり

過去にピティリアーノソヴァーナは訪れたものの、未踏だったソラーノ、

ばーちゃん村滞在中、車で南に約1時間、念願のこのソラーノに行ってきました。


IMG_7359


いつも写真で見ていた全景はどこから?と思っていたら、

たまたまたどり着いた駐車場から旧市街へ向かう道でした。

緑に囲まれた古い町並みが、なんとも言えない美しさ、

たった車で1時間なのに、ぱっと見ただけでもオルチャの村とは雰囲気が違います。


私たちは市役所のある広場を通り、この門を通って旧市街に入り


IMG_7364


たまたま村をあげての職人展が行われていたので、道も


IMG_7373


「コルティローネ」と呼ばれる16世紀の麦倉庫にもスタンドが並びます。


IMG_7383


それからコルティローネのある広場から階段を上り、

ソラーノのシンボルである「マッソ・レオパルディーノ」と呼ばれるテラスへ


IMG_7387


ここから旧市街と、旧市街の向こう側にある要塞も見られます。


要塞に行く前に、車を停める前に通った道から違うパノラマを・・・


IMG_7406


要塞をしっかり見たかったけれど、長男が興味持った特別展だけを見て時間切れ・・・

IMG_7417

ここソラーノとソヴァーナのゾーンには遺跡公園があり

来年のイースター休暇では、1日かけて要塞と遺跡公園をトレッキングする予定です。


IMG_7382


ソラーノの前にある絶壁の穴は、エトルリア時代のお墓だそう!

(スタンドを出していた地元お店のおばちゃんが教えてくれました)


マレンマと言っても広く、山側マレンマでもこの凝灰岩の主要な村3つ

ピティリアーノ、ソラーノ、ソヴァーナ)とサトゥルニア温泉があり、

海側も昨年行ったカパルビオポルト・サント・ステーファノのあるアルジェンタリオ、

更にジッリオ島、まだ未踏のポプローニアやマッサ・マリッティマなど、

本当に見所がたくさん・・・フィレンツェよりもローマからの方が近いので

ローマ~フィレンツェの移動がてら、数日かけてマレンマ周遊もおススメです!



セルフマガジンが完成しました!
selfmagazine
送付依頼は、こちらのお問合せフォームより
題名      ⇒ セルフマガジン送付依頼
メッセージ本文 ⇒ 送付先、依頼部数など
をご記入のうえ、送信ください。
(FBやブログへのコメントやメールではなく、
お問合せフォームでお願いします


 
トスカーナの旅・ビジネス・取材のコーディネイト&通訳なら

イタリア情報ブログランキング


トスカーナ料理ランチ会のメニュー&食材解説~ドルチェ編

先日のイベントのメニュー&食材解説、前菜編1プリモ編1
セコンド&付け合わせ編に続き、今回は最後のドルチェ(スイーツ)編です!

【ドルチェ3種盛り合わせ】

DSC_0096

通常、ピティリアーノさんで出されるのが下記2つ。

トッツェッティ
こちらも、オーナーシェフの小林さんから初めて聞いた名前のドルチェ。
しかし、見た目はカントゥッチ??
違いを小林さんに聞いてみると、小林さんが勤めていたマレンマのお店で聞いたのは
カントゥッチがバター使用に対し、トッツェッティはオリーブオイル使用。
ネット調べてみると、カントゥッチがアーモンド使用に対し、
トッツェッティはヘーゼルナッツやドライフルーツを使用。
カントゥッチも最近チョコ入りやピスタチオ入りなどバリエーションも多いので
基本的に同じものと言っても良いと思いますが、
カントゥッチはトスカーナのフィレンツェ~シエナくらいまで
トッツェッティはラツィオ州やウンブリア州の呼び名だそうなので、
隣接しているマレンマはこの呼び名なんだと思います。

バーチョ・ディ・ダーマ
半球の2つの生地を唇に見立てて「貴婦人のキス」という名前のついたお菓子。
ピエモンテ・トルトーナで100年以上前に生まれたお菓子ですが、
1906年のミラノの展示会で金賞を受賞したことから、世界的にも有名になったそうです。
生地にはピエモンテ特産のヘーゼルナッツ粉が入っており、
間にはチョコレートが挟んであります。

パンフォルテ
そして、イタリアからもってきたのがこちらのパンフォルテ。

IMG_5502

現地から何かお菓子を・・・と、他のシエナ銘菓の
リッチャレッリ(アーモンド粉のソフトビスケットに粉砂糖がかかったもの)、
カヴァルッチ(ドライフルーツとアニス・シナモンなどが入ったビスケット)
と迷いましたが、一番クセのあるパンフォルテを敢えて持ってきました。
理由は、ピティリアーノさんで出す他の2品が焼き菓子だったこと、
そして、3つの中でも一番食べられなさそうだったことと
好き嫌いが分かれるので、お客様の反応が見たかったこと(笑)

パンフォルテはアーモンドやドライフルーツをハチミツベースの生地でかため
そのねっとりとした食感と、スパイスが特徴。
その歴史は古く、1000年頃~貴族や裕福な商人に好まれたお菓子だったそうです。
今ではリッチャレッリ、カヴァルッチと共に、トスカーナのクリスマス菓子となっていますが
シエナでは通年、老舗のNANNINIはじめ、たくさんのお店で売られています。
ばーちゃんの村ではパンフォルテ投げゲームもクリスマスのイベントとなっています。

イタリア料理は日本でもかなりポピュラーになっていますが、
州ごと、下手すると町ごとにも特色のあるので、「イタリア料理」ではなく
旅行に行かれたら、ぜひその土地の郷土料理を食べてみてください。
そしてトスカーナ料理、いや、マレンマ料理が食べたくなったら
ピティリアーノさんへGOOO!です(笑)

来年はまた別のゾーンをテーマとして、違うメニューで
イベントを開催したいと思っていますので、
今年来られなかった方は、ぜひ来年の5月末くらいの告知を楽しみにしていてください!


セルフマガジンが完成しました!
selfmagazine
送付依頼は、こちらのお問合せフォームより
題名      ⇒ セルフマガジン送付依頼
メッセージ本文 ⇒ 送付先、依頼部数など
をご記入のうえ、送信ください。
(FBやブログへのコメントやメールではなく、
お問合せフォームでお願いします


 
トスカーナの旅・ビジネス・取材のコーディネイト&通訳なら

イタリア情報ブログランキング


トスカーナ料理ランチ会のメニュー&食材解説~プリモ編・2、アクア・コッタ

先日のイベントのメニュー&食材解説、
前菜編1、プリモ編1に続いては、もう1つのプリモのご紹介です。

【アックア・コッタ】


DSC_0070

もう1つのプリモは、トスカーナ南でよく食べられるアックア・コッタ

トスカーナ郷土料理は農民の貧しい料理=野菜くずや固くなったパンを利用するものが多く、
例えば有名なリボッリータは白いんげん豆+黒キャベツ+各種野菜+固くなったパンの煮込み、
パッパ・アル・ポモドーロはトマトと固くなったパンを煮込んで冷やして食べる夏の料理、
パンツァネッラ
はサラダに固くなったパンを浸してしぼったものを入れたもの。

そしてこのアックア・コッタは、文字通り「煮た水」と言うように具は最低限。
リボッリータの豆も黒キャベツも入らない、余った野菜と固くなったパン、
唯一のぜいたくが卵という、まさに貧しい農家出身のうちのばーちゃんが
よく作ってくれた料理です。

これは家庭でしか食べたことがないし、フィレンツェのレストランでも見たことないのですが
オーナーシェフの小林さんが働いていたマレンマのレストランでは出していたそうで
そのおかげで、日本でアックア・コッタが食べられることに!

参加者のお1人から、「なぜこれをランチ会で出そうと思ったのですか?」
と聞かれたのですが、それはやはり、私がばーちゃん家で初めて食べた、
しかもばーちゃんが小さい頃から食べていた本物のトスカーナ郷土料理だから。
イタリアの和食店なんかでも、みんな寿司だ、てんぷらだ、と流行っていますが
一般家庭では寿司やてんぷらなんて、そんなに頻繁に出さないですよね。
うちの父は超例外として、寿司なんて手巻き以外は買うし)
アックア・コッタはビステッカでなく、日本でいうと肉じゃがとかキンピラゴボウとか、
ふっつ~に家庭に昔からあるお馴染みの懐かしい料理。
初めて食べる方でも、何だか懐かしい、じわ~んと体にしみいる味なんです。

そしてトスカーナでもレストランではメニューにないことが多いし、
日本ではきっと数えるほどしか(もしかしてピティリアーノさんだけ!?)
出している店はないので、ぜひこの機会に食べて欲しかったからです。

なので!これが食べて見たくなった方は、ピティリアーノさんへGO =3=3=3


セルフマガジンが完成しました!
selfmagazine
送付依頼は、こちらのお問合せフォームより
題名      ⇒ セルフマガジン送付依頼
メッセージ本文 ⇒ 送付先、依頼部数など
をご記入のうえ、送信ください。
(FBやブログへのコメントやメールではなく、
お問合せフォームでお願いします


 
トスカーナの旅・ビジネス・取材のコーディネイト&通訳なら

イタリア情報ブログランキング


トスカーナ料理ランチ会のメニュー&食材解説~プリモ編・1、アリアータソースのピチ

先日のイベントのメニュー&食材解説、前菜編・1前菜編・2の続きです。
今度はプリモピアット(パスタ、リゾット、スープなど)、
こちらも2品、味わって頂きました!

【プリモ1・アリアータソースのピチ】

DSC_0074

パスタと一言に言っても、スパゲッティ、ペンネなどのスタンダードなものから
地方独自のパスタも数多くあるので、その種類は計りしれないものがあります。
ほとんどはその地へ行かないと食べられませんが・・・
このシエナを中心とした南トスカーナのパスタ=ピチが日本で食べられる!
のは、きっと数少ないはず・・・フィレンツェでさえも出す店は多くないですから。

このピチ、見た目で分かって頂けると思いますが、まさに「うどん」。
モチモチとした食感が特徴ですが、ここのモチモチさはぴか一、というのも
オーナーシェフ・小林さんが1本1本手作りしたものだからです。
向こうの家庭ではもちろん、レストランでも乾燥ものやパスタ屋さんで購入が多いほど
それはそれは手間暇かかる作業なんです・・・!!
私もチャレンジしてみようと、一度ばーちゃんに聞いてみたんですが
・・・「作ったことない」でした (;^ω^)

ピチに合わせるソースの代表格がこのニンニクの効いたトマトソース
一般的にはアリオーネと呼ばれますが、小林さんが働いていたマレンマでは
アリアータと呼ぶそうで、ピティリアーノさんではアリアータと呼んでいます。
他には、カーチョ・エ・ペーペ(チーズと黒コショウ)、ラグー(ミートソース)
ブリーチョラ(パン粉)
などでよく食べられます。

トスカーナ南部に行ったらぜひ、そして大阪ではピティリアーノさん
ぜひ食べてみてくださいね♪



セルフマガジンが完成しました!
selfmagazine
送付依頼は、こちらのお問合せフォームより
題名      ⇒ セルフマガジン送付依頼
メッセージ本文 ⇒ 送付先、依頼部数など
をご記入のうえ、送信ください。
(FBやブログへのコメントやメールではなく、
お問合せフォームでお願いします


 
トスカーナの旅・ビジネス・取材のコーディネイト&通訳なら

イタリア情報ブログランキング

トスカーナ料理ランチ会のメニュー&食材解説~前菜編・2、クロスティーニ&ブルスケッタ

先日のイベントのメニュー詳細、
前菜編・1~サルーミ&チーズにつづいては、こちら!

【前菜2・クロスティーニ&ブルスケッタ】


DSC_0066

クロスティーニは、パン(そのままか、軽くトーストしたもの)に
いろんな種類のパテや野菜・豆などをのせた、トスカーナの前菜です。
豆や黒キャベツなどはまさにトスカーナならではのクロスティーニ
バター&サーモンやアンチョビなど、具は何でもOK。

ピティリアーノさんではいろんなクロスティーニがありますが、今回はこの2つ

レバーパテのクロスティーニ
これはクロスティーニの定番中の定番ですが、
私がいつも作る&食べるのは、鶏のレバー・・・が!
ピティリアーノさんでは仔羊のレバーに、その他の臓物も入ったマレンマバージョン!
いつも食べてるクロスティーニなんですが、ちょっと違う味で新鮮でした。
ちなみに、トスカーナでは、その色から
「クロスティーニ・ネーリ(黒のクロスティーニ)」とも呼ばれます。

バッカラとボッタルガのクロスティーニ

私の中ではバッカラのパテというとヴェネツィアなのですが
なんと!マレンマでもよく食べるそうなんです~初耳!
ボッタルガもマレンマの町・オルベテッロのものが有名だそうで
同じトスカーナと言ってもホント、知らないことが多いと痛感しました。

オリーブオイルのみ

IMG_5106

おらが村のオーガニック・オリーブオイルを存分に味わって頂きました!
イタリアでは、特にトスカーナでは新オイルが出た時はもちろん、
普段の生活でも「お腹がすいたらパンにオリーブオイル」が定番なんですよ。

トマトのブルスケッタ
こちらはトスカーナはもちろん、おそらくイタリア全土で定番の料理。
トマト(種類は何でもOK)、バジル、にんにくのみじん切りを
オリーブオイル、塩で味付けしてトーストしたパンにのせて食べます。

こちらもオリーブオイル以外はいつでもピティリアーノさんで食べられますので
気になった方は、ぜひ!


セルフマガジンが完成しました!
selfmagazine
送付依頼は、こちらのお問合せフォームより
題名      ⇒ セルフマガジン送付依頼
メッセージ本文 ⇒ 送付先、依頼部数など
をご記入のうえ、送信ください。
(FBやブログへのコメントやメールではなく、
お問合せフォームでお願いします


 
トスカーナの旅・ビジネス・取材のコーディネイト&通訳なら

イタリア情報ブログランキング


Profilo

くみこ

フィレンツェ郊外の田舎にダンナ&息子2人で暮らす。通訳・翻訳、トスカーナ専門のコーディネイター・ライターの仕事をしつつ、愛着を持つトスカーナの田舎や小さな村、イベント、郷土料理レシピなどを発信・個人旅行の提案を行うサイト・トスカーナ自由自在を運営。
デカい・黒い・よくしゃべるので、日本人には見られないコテコテ関西人。

Blogはリンクフリーですが、掲載記事・写真の無断コピー・転載・加工はお断りいたします。
トスカーナ自由自在

Facebookページも宣伝 にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ
Commenti
記事検索
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

  • ライブドアブログ